乳呑み児がいる我が家の場合

いつだったか「ガーゼ」がパレスチナのガザを起源にした呼び名であるという説をきいてからというもの、あたしの中では、ママンが赤ちゃんを優しく柔らかく包み込むよなシーンを思い起こさせる「ガーゼ」と、いつ誰が殺されるかもわからないまま絶望と怒りと悲しみとで泣き叫ぶ母親たちの「ガザ」が不思議な連想状態にあります。


日本にいたときにご近所づきあいしてたガザ出身のパレスチナ人一家がありまして。今彼らはUAE在住なんですが、たしか両親やきょうだいの一部はガザに住んでると言ってたような気がします。
今月になってウチの父ちゃんが何度かケイタイに電話してみたそうなんですが最初は返事がなく、何日か前にようやくその友人Aと話すことができたと言ってました。
それで、払いそびれてるウチのザカートをガザのほうに送れないかという話をしてみたところ、Aはカネは要らないよ、と言ったそうです。カネがあっても買うものがないから使い道もないし、そもそもガザへのカネの出入りはイスラエルに止められてる、と。


ところで、Aの子供Mちゃん(3歳)、両親ともパレスチナ人ですが、日本生まれなので日本国籍です。(→参考
Aの意向で戸籍には漢字名をぜひ!というので、僭越ながらアタクシめが漢字を選ばせていただくことになりました。とはいえ、イスラーム的に意味のある「名」に夜露死苦系あるいは何か勘違いしたよなキラキラ系な漢字などを当てるのは言語道断に思えたし、まったくあたし自身の趣味でもないので、カタカナ表記とし、「姓」のほうをふつうの日本人の名字にもよく使われるよな一般的な字で漢字化することでAたちには納得してもらいました。
ほんのりMちゃんの名付け親的な気分もあってA一家のことは何かにつけ思い出すわけなんですが、こないだ「パレスチナ人の子「無国籍」とせず 法務省が扱い変更」というのを初めて知りまして。今はMちゃんみたいな“パレスチナ系日本人”は認められなくなっちゃったんですね。これは日本がパレスチナを国家承認するっていう布石なんでしょーか、それとも単にウチは知らん、ていう・・・?


さっきWewomuiteblogの先週からの更新分をまとめ読みしたんですが、北イラククルド自治区の様子なども紹介されてるのは興味深かったです。
やっぱり「正義」はあっち行ったりこっち来たり。