いきなりですがトルクメ

ほんとーにひさしぶりになってしまいました。。
なのに唐突な話で恐縮ですが、ただいま父ちゃんトルクメニスタンに出張中です。
なんでもカスピ海沿岸の田舎町をいきなり大規模にリゾート開発しちゃうという国家的プロジェクトの計画があって、まぁソレとか別のアレとかの関係で。



えーと、こんっな行きにくそな場所にいったいどのへんの国から暢気なツーリストがわんさか押し寄せるってことになってるのか、トルクメニスタンマーケティング戦略をぜひじっくり聞かせてもらいたいわたしは父ちゃんの報告を待ちたいと思いまっす。


さて、5月に父ちゃんが休暇を取ってる間にやはり同僚が先遣隊で向こうに出張してたらしいんですが、そのみやげが父ちゃんの胸ポケに入ってたこの1新マナト札
「新」てのは、トルクメニスタンも今年になって、トルコが何年か前にやったようなデノミをやってゼロを取っ払った新札になったから。



旧札はもれなくトルクメンバシュの肖像画入りでしたが、新札はトルクメンの詩人マフトゥムグルに変更されたんスね。


「21世紀はトルクメンの黄金の世紀」なのです。


ちなみにこの新札、現地では"taze manat"(ターゼ・マナト)て呼ばれてるそーです。
トルクメニスタン語とトルコ語てわりと似てる言語なんですが、「taze」トルコ語だと「新しい」*1ていうより「新鮮」とか「できたて」みたいな意味なので、そんなズレがちょっと楽しくもあり。


さらに同僚からのみやげ話を断片的に伝え聞いたところによると:


あそこの首領さまトルクメンバシュが死んだ後に大統領になったグルバングル・ベルディムハメドフもそーとーな負けず嫌いのようで(違)至るところに掲げられてたトルクメンバシュの肖像をすべて自分のものにすげ替えておるとのこと。
このへんはあいかわらずの圧迫路線継承中の模様。新札に登場すんのは遠慮したみたいですけどねw


それと、国民には1日あたり4リットルのガソリンが無料配布されてる、なんて話も。1ヶ月あたり120リットルとはさすがトルクメニスタンだわ、とでも言うべきとこなんでしょーかねぇ。詳しいことはよくわからんのですが、車持ってるひとは日常生活で使う分くらいなら実質乗り放題、て感じですか。
ただ10年ほど前に向こうに行ったときの印象では、一般のひとたち、決して決して暮らしは豊かそうぢゃありませんでした。たとえば電話料金なんかが無料だってそのとき聞いたんですけど、あるひとは「有料にすると誰も払えないから」て答えてましたし。
なので、ガソリンもらえるっつっても、車がすんごい古い、燃費めちゃくちゃ悪いのだったら泣ける。つか、まともな車買う余裕のあるひとがどれだけいるんだ、とも思うわけですが。


ウチの父ちゃんが大学時代に知り合ったトルクメン人学生についてちらっと言ってたことには、「トルクメン人て、なーんか子羊みたいに従順なヤツばっかりなんだよなー」とそんな印象を受けたそーです。
かつて帝政ロシアの支配に対して激しく抵抗したという遊牧民の勇猛果敢さは、ソ連時代、独立後の独裁体制を経るうちに失われてしまったんでしょーかね・・・。


では続く、ということで。

*1:トルコ語で「新しい」は"yeni"(イェニ)。